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How to equipping the Tire Chain

金属チェーンの装着方法(例)


Contents

  1. 準備作業
  2. タイヤに被せる
  3. 内側を止める
  4. 外側を止める
  5. 余ったコマの処理
  6. ゆるみの増し締め
  7. チェーンを外す

  1. 準備作業

    交通の障害にならず、なるべく平らな所へ車を止めます。

    次のような場所でのチェーン脱着は、他車に突っ込まれたり、 他車を巻き込んでの多重事故を誘発する可能性が高いので、 極力避けなければなりません
    • 下り坂の途中
    • カーブの中、あるいは直前、直後
    • 交通の合流箇所
    • その他、交通量が多い、道幅が狭い、見通しあるいは視界が悪い場合の路上、
    出来るだけ、チェーン脱着場や、駐車場など、安全で、広い場所を確保してから作業しましょう。 止むを得ず上記のような場所で作業する必要に迫られた時は、三角の非常停止表示板を出すとか、 誰かに他車の誘導に立ってもらうなど、安全確保に必要な措置を講じましょう。
    いよいよ状況が悪くなり、身動き取れなくなってからのチェーン脱着ほど危ない物はありません。 自分が動けなくなるという事は、他車も動きを容易にコントロール出来ない可能性が高いという事です。 的確に状況を判断し、 早めに 安全な場所でのチェーン装着を心がけましょう。 転ばぬ先の杖 と言うじゃないですか。 転んでから慌てて杖を出しても何の役に立ちません。^^;
    チェーンに付属している説明書によっては、ジャッキアップする方法が説明されている事がありますが、 乾燥したアスファルトの上ならいざ知らず、凍結した場所や雪上では、少しでも勾配があると、 ふとした拍子にジャッキが外れる恐れがあり、非常に危険です。
    どうしてもジャッキアップしなければならないような場合以外は避けるべきだと思います。 また、やむを得ずジャッキアップする際には、十分な安全対策を取る必要もあるでしょう。
    注意! 氷の上では市販されているような小さな輪止めでは効きません。輪止め自体が滑っていきます。
    ここでは、一般的なラダータイプ(梯子)の金属チェーンを、出来るだけ手早く、 ジャッキアップせずに装着する方法を紹介します。

    まず、チェーンを広げてみます。容器に入れられる際などに、 捻れてしまっている 事が多い為、サイドチェーンとクロスチェーンの接合部を調べます。 もし捻じれている場合は、その捻じれをとってやります。

    Spreading the chain

    捻じれていると、チェーン本来の長さとならず、タイヤサイズとの関係によっては とどかない 事があります。 また、捻じれたまま装着し走行してしまうと、チェーンに無理な力がかかるため、 トラブルを誘発する事もあります。 もし、装着する段階で一回り小さいような気がしたら、 捻じれが無いかどうか確かめてみる必要があるでしょう。

    次の写真は、捻じれている状態を示しています。

    kink

    具体的には、サイドチェーンとクロスチェーンの接合部全てが、同じ側(内側)に来ているように修正します。 多くの場合、チェーンの端を梯子状になった部分の内側をくぐらせることで修正します。

    to correct the twist

    反対側も同様にチェックし、捻じれがある場合は修正します。

    次の写真は捻じれている場所を示しています。

    kink-2

    やはり、梯子の内側をくぐらせて修正します。

    to correcting 2
    to correcting 3

    次の写真は、修正の終った状態です。

    complete correcting
  2. タイヤに被せる

    クロスチェーンとサイドチェーンの接合部の折り返しが、タイヤを傷つける事を避ける為、 折り返しが外側に向かって開いている状態となるよう、タイヤの上から、 前後のたるみが均等になるよう調整しながら、チェーンを被せます。

    片側(1輪)づつ作業しても良いですが、もし、スペースに余裕があるなら、両側同時に (交互に) 作業する事も出来ます。
    Covering

    この時、チェーンの種類によっては、タイヤ内側と外側でフックの形状が異なる物がありますので、 それにも注意が必要です。

    よくあるのは、内側は単に引っかけるだけの物で、 外側はフックを回転させて止めるタイプの物があります。

    ここで例に使っているのは、両側ともフックが回転するタイプのものです。 もし、お持ちのチェーンが、片側が引っかけるだけのタイプだった場合、 引っかけるだけのフックの方が、 必ず内側 (ボディー側)にくるようにします。

    また、走行中にフックが外れる可能性をなくすため、 可能であればフックのついている側が後ろ側になるようにかぶせます。

  3. 内側を止める

    まず、内側を止めます。大抵の場合、チェーンはタイヤサイズに対し、 ある程度長めになっているので、最低でも 2〜3 コマ余る筈です。 余るコマ数は、チェーンとタイヤサイズの関係によってもずいぶん異なりますが、 緩いとトラブルの原因になる事がありますので、ちょっときつ目に付けるようにします。

    ただ被せただけでは作業がしづらいので、車をほんの少し前後に動かし、 接合作業がしやすいようにします。

    地面とボディーの間で、出来るだけ地面近くの高さで作業出来るように
    • FR車 (後輪駆動) で、後輪にチェーンを装着する場合は、 少し前進させ、後側で 作業します。
    • FF車 (前輪駆動) で、前輪に装着する場合は、 少しバックさせ、前側で 作業します。
    • 4x4 (4輪駆動) の場合、どちらに付けるのが良いのか、車種やその構造にもよるようで、 難しいのですが、個人的な感覚では、 グリップの無いタイヤに付けるのなら前輪、スタッドレスの上に付けるなら後輪、 かな、と思います。もちろん、4輪に装着すれば、恐いものはありません。^^;
      前後の重量バランス、軸の強度なども考慮する必要があります。 荷を積んでいて後ろが重い場合は後ろにつける方が良いでしょう。 また、フルタイム 4x4 でも FF ベース (スリップしない限りは FF で走るようなタイプ) のものは前につけるべきです。
    また、FF車の場合は、ハンドルを切ってチェーンを装着するタイヤを外側へ向けてやると、 内側をとめる作業が容易になります。

    ここからの作業は、車が滑べって不意に動くと大変な事になってしまうため、 作業につかっていないチェーンを輪止めがわりに、 作業しているのと対角のタイヤに噛ませます。 但し、両側同時に被せて車をチェーンの上に乗せた場合は、平らな場所 では、まず動かないので、大丈夫だと思います。

    チェーンを輪止めがわりに使うと、氷上、雪上では、よく市販されている小型の輪止めより、 よっぽど良く効きます。 タイヤの前に噛ませるか後ろに噛ませるかは、 その場所の勾配と作業している向きで変えて下さい。 くれぐれも作業者が車の下敷にならないように。^^;

    車を少し動かすと、次のような状態になっている筈です。 (この写真はちょっと行き過ぎです。^^; 本当はもう少し地面側で作業するような位置が楽です。)

    この例は、後輪に装着しています。 ある程度手探りでの作業となります。また、確認の為、しゃがみ込んだり、 覗きこむ必要があるので、きれいな雪の上でないような場所での作業には、 段ボールやシートなど、何か敷くものがあると良いでしょう。 また、夜間の作業には懐中電灯などの照明器具も必要です。
    fitting-inside-1

    内側、下のチェーンの端を持ち上げ、ある程度張った状態になるよう、 数コマ余して上のフックに引っかけます。

    fitting-inside-2
    両側回転フックタイプのチェーンを使っているので、こうなっていますが、 内側は、ただ引っかけるだけの物もあります。片側がただ引っかけるだけのタイプで、 もう一方が回転フックの物の場合は、必ず回転フックがタイヤ外側に、 内側には引っかけるだけのフックが来るようにします。
  4. 外側を止める

    上と下の両端を合わせ、一旦、回転フックの先端にかかるいっぱいの所に引っかけます。 (きちんと通して固定せずに仮に先端に引っかけるだけ)

    fitting-outside-1

    そうしておいて、タイヤ全体に均等にチェーンがかかっていて、 先に止めた内側がピンと張った状態になるように、 体重を掛けて、サイドチェーンを出来るだけ手前に引っ張り出します。

    もし、内側が緩すぎるようなら、ここで調整して( 1〜2 コマ詰めて)おきます。

    また、クロスチェーンがうねっていたり、寄っている場合は、 タイヤ中心から放射状に、かつ出来るだけ均等にかかった状態となるように、 サイドチェーンを外側に引っ張りだしながら修正します。

    次に、仮に先を引っかけておいたフックを、コマの中を通す事が出来て、 回転させられるぎりぎりの所を見付け、フックを通します。

    fitting-outside-2

    フックが通ったら、ストッパーを通し固定します。

    fix-outside
  5. 余ったコマの処理

    余ったコマがボディーやブレーキライン等を叩いて傷つけないように固定します。

    固定には、針金や配線止め用のタイラップで 出来るだけ太く丈夫なもの を使うと良いでしょう。

    tighwrap

    余ったコマの端を、自身の方へ折り返し、 ピンと張って出来るだけ遠くのサイドチェーンのコマと結びます。 もし、大量に余ってしまったような場合は、必要なら数カ所、 タイラップで結んでやるとより良いでしょう。

    wrap

    出来たら、タイヤ内側も同様に処理し、余分なタイラップを切ります。

    cut-the-wrap

    ここまで出来たら片側のタイヤは完了です。 反対側のタイヤも同様に作業を繰り返します。

    なお、片側のタイヤにチェーンが取り付けられれば、 そちら側はほぼ滑べりませんので、輪止めの必要性は少なくなります。 ただ、万一の事故を防止する為、安全策を取っておく方が良いでしょう。
    実際に本番でこの作業をする前に、チェーン購入時や出発前等、時間のある時に、 あらかじめここまでの作業を済ませておくと、 本番時にこの余ったコマを始末する作業をせずに済みます。 また、一旦捻じれを取って、捻じれないように両サイドを止めてしまっておくと、 捻じれ取りの作業もほとんどせずに済みます。
  6. ゆるみの増し締め

    少し車を動かして見て、チェーンの外れ、やゆるみが無いか、 確かめましょう。

    新品のチェーンは、しばらくは確実に伸びます。また、新品でなくとも、 上記作業だけでは、完全に均等にゆるみ無く取り付けるのは困難ですので、 少し走行すると、不均等だった部分がずれて、外側のコマは、 1コマ程度すぐに増し締め出来るようになります。

    ひどくゆるんだ状態で走行すると、外れてしまったり、 ずれてしまったりして、ボディーを傷つけたり、 ブレーキホースの破損等の事故につながりますので十分注意して下さい。

    少々のゆるみの場合は、大抵、外側のコマだけをいっぱいに詰めるだけで十分ですが、 あまりにひどくゆるんでいる場合は、内側のコマも数コマ分きつく止め直すようにして下さい。

    complete

    ゆるみがほとんど無く、タイヤハウス、フェンダーとの間に余裕があれば、 チェーンバンドは無くても大丈夫ですが、タイヤハウス(フェンダー)内に余裕がない場合や、 前輪に装着し、ハンドルを切った時のボディー等への干渉などの可能性があるなら、 付属のチェーンバンドで締めておくと良いでしょう。 特にチェーンが新品の場合は、伸びてゆるむので、 チェーンバンドをしておいた方が良いでしょう。

    チェーンバンドは、まず上側半分を固定し、 最後に一番下へ向かって押し下げるようにすると、 楽に付けられます。また、バンドの爪が、 タイヤを傷つける事の無いよう外側に開いた状態で取り付けます。

    あとは、楽しんで走るだけです。^^;

  7. チェーンを外す

    外すときはこの逆をすると良いので、わけはないでしょう。 内側のフックを外しやすくする為に、フックを作業しやすい位置 (取り付けた時と同様、地面とボディーの間) に持って来て、内側、外側、両方のフックを外し、上側のチェーンを地面に広げ、 車を動かせば簡単に外せます。

    しまうときは、捻じれないよう、両端のフックを止めて、畳むようにしておくと良いでしょう。



Shinichiro HIDA
Created: Sun Dec 29 12:50:21 JST 2002
Last modified: Wed, Nov 02 11:52:51 JST 2005
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